Our Business

私たちが取り組む社会課題と事業の特徴についてご紹介します

パーパス

神経・精神疾患に関わる社会課題を解決する

アキュリスファーマのパーパス(存在意義)は、神経・精神疾患における革新的な医療手段への橋渡し役となり、患者さんやご家族、医療関係者、社会により良い医療を届けることです。海外で承認されている革新的な医薬品を日本に導入することで、アンメットメディカルニーズの解消に取り組んでいます。

アキュリスファーマが取り組む社会課題

患者さんが直面している「ドラッグ・ラグ」

海外で使われている医薬品が日本では承認が遅れていて使えない「ドラッグ・ラグ」が、治療を阻む壁となっています。実際、日本における未承認薬は2016年から増加傾向に転じています。

日本と欧米で新有効成分含有医薬品の承認状況を比較した調査によれば、直近5年の未承認薬の数は、2020年時点で欧米新薬全体の72%にあたる176品目に上ります。海外で使われている薬が日本では使えないために、困難を抱えている患者さんがいます。

※医薬産業政策研究所「ドラッグ・ラグ:国内未承認薬の状況とその特徴」政策研ニュースNo.63 (2021年07月発行)
https://www.jpma.or.jp/opir/news/066/02.html

国内未承認薬数とその割合の年次推移(直近5年合計値)のグラフ。国内未承認薬合計(直近5年):2014年123、2015年127、2016年117、2017年134、2018年154、2019年157、2020年176。欧米の新規有効成分含有医薬品合計(直近5年):2014年188、2015年206、2016年208、2017年217、2018年235、2019年226、2020年243。国内未承認薬割合:2014年65%、2015年62%、2016年56%、2017年62%、2018年66%、2019年69%、2020年72%。

国内で新薬が開発されない「ドラッグ・ロス」

近年、ベンチャー企業が新薬開発の担い手として台頭しています。世界の医薬品創薬開発品目数の約8割をベンチャー企業群が占めています※1。また、2020年にFDA(米国食品医薬品局)が承認した53の新薬のうち43品目がベンチャー企業・中小製薬企業によるものです※2

しかし、資金力のないベンチャー企業‧中小製薬企業は、日本市場での展開を予定しないケースも多く、承認が遅れるのではなく、そもそも新薬が日本に入ってこない「ドラッグ・ロス」が懸念されています。

※1 日本製薬工業協会会長記者会見資料(2022/8/30)
https://www.jpma.or.jp/news_room/release/news2022/gbkspa0000000zkk-att/220830.pdf

※2 「ARC WATCHING 2021年3月」
https://arc.asahi-kasei.co.jp/member/watching/pdf/w_317-02.pdf

世界の医薬品創薬開発品目数シェアの棒グラフ。大手製薬企業(売上:100億米ドル以上)15%、中規模製薬企業(50〜100億米ドル未満)2%、小規模製薬企業(100億米ドル以上)3%、ベンチャー(5億米ドル未満)80%。

出典:日本製薬工業協会会長記者会見資料(2022/8/30)
https://www.jpma.or.jp/news_room/release/news2022/gbkspa0000000zkk-att/220830.pdf

2020年にFDAが承認した新薬数の帯グラフ。合計53の新薬のうち、約8割の43品目がベンチャー企業、10品目がメガファーマによるもの。

出典:「ARC WATCHING 2021年3月( https://arc.asahi-kasei.co.jp/member/watching/pdf/w_317-02.pdf)」
※メガファーマ:グローバルの売上ベースで上位20社

未着手の問題が残る「神経・精神疾患領域」

神経・精神疾患において、欧米で承認されていても国内で未承認の新薬の数は2016年の11品目から2020年の22品目へと倍増しており※1増加の一途をたどっています。さらに治療満足度、薬剤貢献度がいずれも50%以下の疾患が相対的に多く※2、依然として大きなアンメットメディカルニーズ(いまだ満たされていない医療ニーズ)の残された領域です。

治療選択肢の不足だけでなく、診断の遅れによる社会生活への影響、家族や介護者の負担など、社会経済的な面からも解決すべき課題は多岐に渡ります。

※1 医薬産業政策研究所「ドラッグ・ラグ:未承認薬は日本のアンメット・メディカル・ニーズに応えうるか?」政策研ニュースNo.66 (2022年07月発行)
https://www.jpma.or.jp/opir/news/066/02.html

※2 2021年度 国内基盤技術調査報告書(明治薬科大学 社会薬学研究室 日本製薬工業協会 医薬産業政策研究所)
https://u-lab.my-pharm.ac.jp/~soc-pharm/achievements/img/index/r03.pdf

パイプライン

神経・精神疾患領域において、現在3つの適応症のパイプラインを構築しています。いち早く日本の患者さんのアンメットメディカルニーズを満たすため、海外では既に使用が承認されているのに国内では承認されていない薬剤の開発に着手しています。

開発コード
BF2.649
一般名
pitolisant
予定適応症
ナルコレプシー(Type1、Type2)
作用機序
ヒスタミンH3受容体拮抗薬/逆作動薬
開発ステージ
第III相 被験者組み入れ終了
日本
開発コード
BF2.649
一般名
pitolisant
予定適応症
閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気
作用機序
ヒスタミンH3受容体拮抗薬/逆作動薬
開発ステージ
第III相 被験者組み入れ終了
日本
開発コード
NRL-1
一般名
ジアゼパム点鼻液
予定適応症
てんかん重積状態またはてんかん重積状態にいたる恐れのあるけいれん発作
作用機序
GABA-A受容体作動薬
開発ステージ
承認申請中
日本