神経・精神疾患領域における革新的な治療薬の開発と商業化を推進するアキュリスファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 :谷垣 任優、以下、「アキュリスファーマ」)は、シリーズCラウンドにおいて総額44億円の資金調達契約を締結したことをお知らせします。今回の増資により、シリーズCラウンド完了時には累計資金調達額が140億円に達する見込みです。
本ラウンドには、既存投資家であるキャタリスパシフィックおよびHBM Healthcare Investmentsに加え、新たにKBインベストメント(本社:大韓民国ソウル市、代表取締役:ソン・ヨンソク)が参加、また、株式会社メディパルホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:渡辺 秀一、以下、「メディパル」)がMEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合を通じて、参加しています。本ラウンドで調達した資金は、ジアゼパム点鼻液およびpitolisantの日本国内における薬事申請および商業化準備の加速に活用されます。
アキュリスファーマ代表取締役社長の谷垣 任優は、「シリーズCラウンドを通じ、私たちのビジョンに共感いただいた投資家の皆様からのご支援に深く感謝します。ジアゼパム点鼻液およびpitolisantを一日も早く日本の患者さん・ご家族にお届けできるよう、申請・承認取得さらに商業化を加速するよう、引き続き取り組んでまいります」と述べています。また、アキュリスファーマの取締役会長であるBTスリングスビーは、「当社は、日本の神経・精神疾患領域において重要な治療オプションを医療従事者ひいては患者さんに提供することを使命としています。当社のゴールは患者さんとそのご家族のQOL(生活の質)をよりよいものにしていくことです」とコメントしています。
アキュリスファーマは、現在、てんかん重積状態を有する、又はてんかん重積状態に移行する恐れのあるけいれん発作を有する患者を対象に開発中の抗けいれん薬ジアゼパム点鼻液の製造販売承認申請を厚生労働省に行っており、承認されれば国内で初めての経鼻投与型抗けいれん薬となり、また成人においては初めての医療機関外で投与可能なレスキュー薬*となります。また、過眠症の一種であるナルコレプシーおよび閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気に対するヒスタミンH3受容体拮抗薬/逆作動薬pitolisantは国内第3相臨床試験でプライマリーエンドポイントを達成し、現在、製造販売承認申請に向けて準備を進めています。
* レスキュー薬:てんかん発作が起こった時に、発作を止めるために介助者またはそれに代わるものが緊急的に投与する治療薬
【参考情報】
アキュリスファーマ、てんかん発作に対する抗けいれん薬「ジアゼパム点鼻液」の製造販売承認を申請(2024年9月2日 当社発表)
https://aculys.com/20240902/
アキュリスファーマ、ナルコレプシー患者を対象としたpitolisantの国内第Ⅲ相臨床試験で良好な解析結果を示す(2024年10月21日 当社発表)
https://aculys.com/20241021/
アキュリスファーマ、閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者を対象としたpitolisantの国内第Ⅲ相臨床試験で良好な解析結果を示す(2025年1月9日 当社発表)
https://aculys.com/20250109/
■ジアゼパムおよびジアゼパム点鼻液について
ジアゼパムは注射剤などの剤形でてんかん発作時の治療薬として60年以上日本の医療現場で使用されています。ジアゼパムの坐剤は医療機関外においても患者さんや介護者などの医療関係者以外の方に使用されてきました。本剤は米国Neurelis社が開発し、当社が日本およびアジア太平洋地域での独占的開発・商業化に関するライセンスを有し、現在、日本における本剤の開発を進めています。
■Pitolisantについて
Pitolisantは、人間の睡眠・覚醒リズムの制御において重要な役割を担っているヒスタミン含有ニューロンのシナプス前部に分布する自己受容体、ヒスタミンH3受容体へ選択的に結合する拮抗薬/逆作動薬です。2024年9月時点でナルコレプシーについては欧州・米国含め38か国、OSASについては欧州29か国で承認を得ております。
■キャタリスパシフィックについて
キャタリスパシフィックは、ライフサイエンス分野におけるアーリーステージの投資に重点を置く独立系ベンチャーキャピタルです。ミッションは、革新的なヘルスケアソリューションの提供を通じて、世界中の患者さんの生活を向上させるとともに、ヘルスケアとライフサイエンスの発展に貢献することです。2019年設立、日米を拠点とした信頼されるパートナーとして、新たなバイオテック企業の創出や国境を越えたパートナーシップを通じ、そのミッションを追求しています。
ウェブサイト:https://catalyspacific.com/ja
■HBM Healthcare Investmentsについて
HBM Healthcare Investmentsは、医学、バイオテクノロジー、医療技術、診断といった領域および関連分野の先端技術に注力して投資を行うベンチャーキャピタルです。2001年設立でスイス証券取引所に上場しており、有望な企業の国際的なポートフォリオを保有および管理しています。
ウェブサイト:https://www.hbmhealthcare.com/en(英語)
■KBインベストメントについて
KBインベストメントは、KBファイナンシャルグループの主要な投資部門であり、バイオテクノロジーと治療薬に重点を置き、患者さんの健康を改善するための画期的な科学的イノベーションを推進しています。1990年に設立された同社は、世界中の有望な企業の多様なポートフォリオを管理しています。強力なグローバルプレゼンスを持つKBインベストメントは、優れた企業を支援するだけでなく、未来を形作る優れた革新的な企業の創出を支援しています。
ウェブサイト:http://www.kbic.co.kr/main/index(英語)
■株式会社メディパルホールディングスについて
メディパルは、持株会社として「医療用医薬品等卸売事業」、「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」ならびに「動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業」などを行う関係会社の株式を所有する事による当該関係会社の経営活動の管理・支援およびメディパルグループにおける事業開発等を行っています。
ウェブサイト:https://www.medipal.co.jp/
■アキュリスファーマ株式会社について
アキュリスファーマは、日本のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解消の先駆者となり神経・精神疾患にかかわる社会課題解決に取り組む日本発の製薬ベンチャーです。“Catalyst to Access”(革新的な医療への橋渡しを担う)という理念を掲げ、Aculys(アキュリス)を社名としました。神経・精神疾患領域において革新的な医療手段への橋渡し役となり、患者さんとご家族、医療関係者、社会により良い医療を届けるため、欧米諸国から革新的で優れた医薬品を導入し、開発・販売を担い、さらに疾患を取り巻くさまざまな課題に対するソリューションを提供します。東京を拠点とするアキュリスファーマはキャタリスパシフィックにより設立されました。
会社名:アキュリスファーマ株式会社 [英語名:Aculys Pharma, Inc. ]
所在地:東京都港区北青山2-14-4
代表者:谷垣 任優
設立日:2021年1月
URL:https://aculys.com
<注意事項>
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